八掛と男羽織

昨日のお出かけの格好。

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メルボルンの州立美術館に行って来ました。

八掛とは着物の裾に使われる裏地の事なのですが、

表の生地とは別に、止まっている時にはこっそりと隠れているのに、人が動くたびにちらりと顔を出すこの八掛の色、その表地と裏地のコントラストがまた着物の面白さであって、その誂えた方のセンスが十分に発揮される場所だったりもするわけです。表と裏のコントラストを考えるのもまた着物の楽しさだったりするんですよね。

表はいかにも大人しそうな顔をしているのに、裏は大胆な色が使われていたりする着物を発見した時には、心の中で「ほう、こう来たか!憎いねぇ」なんて呟いてみたりもしちゃいます。

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今回は表も表で大胆な竹のデザインされた小紋なのですが、そこにまた八掛がこの赤紫、すごいですよね・・どんな方が誂えたんでしょね・・・。

あまりにシミだらけで普通だったら生地素材として使われるくらいのレベルなのでかなり格安で手に入れたのですが、そこはお得意の羽織でカバーしてしまえば、なんとかなってしまうわけで、可愛いけど汚れのひどい訳あり着物は羽織を脱がなくて良い寒い季節用へとなります。

特に私が好んでいるのが黒の男羽織です。

まず、暖かい。長さがかっこいい。

ちょっとマニッシュっぽく着こなしたい時はちょうどいい。

帯とかぐちゃぐちゃでもバレない。 革靴やブーツとの相性抜群

たもとが空いていないので、袖丈がどんな長さでも合わせることをしなくていい(隠れちゃうから)

割といい事づくめなので私は重宝しております。

羽織の歴史なのですが、元々は戦国時代からの由来なものなので、昔はお侍さん(男性)しか羽織を羽織る事はなかったのですが、深川芸者衆羽織を着始めた事から、その時代のファッションリーダー的存在だった芸者から大衆に「めっちゃクールやん!」って感じでだんだんと真似するものが増え、女性にも羽織が広がって行ったようです。

今回の美術館に行った目的は、そこで絵の解説ツアーのお仕事をしている友人がその日ツアーの担当だったので、お誘いしてくださいました。

やはり個人で行って絵を鑑賞するよりはるかにその時代背景やその人物のなど事細かく説明してくださるので、作品ののめり込みが全然違って来ます!絶対州立美術館は機会があったらツアーに参加をオススメします。英語でのツアーは常時やっているようですが、

日本語のツアーも時々やっているのでそれも問い合わせてみるのをお勧めいたします。

八掛と男羽織」への2件のフィードバック

  1. いやいや、いつもInstagram拝読しておりますが、大好きです 返信必ず下さいますし。なるほどそうか

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