「Kimono日和」カテゴリーアーカイブ

既成以上の手抜きアイテム 衿芯編

当たり前といえば当たり前なのですが、メルボルンではアンティーク着物屋さんなどを除いて、呉服屋や和装小物専門店などはありません。

あ!帯枕が足りない!とか言っても直ぐに和装小物店に駆けつけて新調するなんてことができないわけです。

マニアックな和装小物が欲しいとなったら日本に行った時に買うか、オンラインで購入するしかないために時間がかかります。

というわけで、こちらに住んでいる間に普段の生活で手に入るもので何か和装小物に代用できるものはないか?といつも目を光らせているのがくせになってしまいました。

その中で見つけたお役立ち小物をちょっとづつ紹介していきたいと思います。

正直、既成の小物よりムッチャ使いやすかったりするのでほとんど和装小物は買うことはなくなりました。

今日は衿芯編。

衿芯って何か知ってます? 着物を着る人にとってはおなじみなアイテムなんですが着ない人からしたらなんやそれ?のマニアック小物。

女性が着物を着るときに首の後ろの衿が丸くカーブしてるんですけど、そのカーブを出すために襦袢と呼ばれる着物の下に着てるものの衿に差し込む細長い板状のものなのです。


これね。

衿芯、緊急時には新聞紙などを細くバイアスに折って代用したりしますが、ベコベコするし、間違えてそのまま洗濯しちゃったら大惨事になるので極力このては避けた方がいいです。

私はこの衿芯にかなりのこだわりがありまして、着物のスタイルによって衿芯を替えています。厚さ、柔軟性など割とこだわりがあります。

まずは銀座のママさん的攻め着付けや新郎新婦のお母様が着る留袖などには厚めで硬めの芯を使います。補正ガンガン入れて鉄の寸胴のコーデには硬いやつ。

そして一番よく使うのがちょっと抜け感がでる薄めで柔らかめの芯、これは普段着から浴衣の掛け衿に差し込んで浴衣の衣紋を整えるときにも使えます。自分自身にはフォーマルの時にもちょっとクタリと着崩した感じに仕上げたいのでこの衿芯です。ちなみに補正はゼロです。

この衿芯代用品はホームセンターに売ってます。 

ここです。

中華料理店とかのテーブルに掛けられてるようなビニールシート。

好みにより0.5ミリから0.75ミリがオススメです。

これを細長く切るだけです。 

こんなで 

こんなで

こんなです。大体80センチの4センチ幅です。

わかりやすように黒の線ちょっと残してますが、実際は残らないように切ってね。

この芯がね・・やばいです。めっちゃいいカーブ出すんですよ。もう市販の衿芯に戻れないレベル。 いい意味で気合が入ってないカーブといいますか。

張りと柔らかさとコスパの三拍子です。1メートルも買えばめっちゃ取れますのでお友達と分けっこして買ってもいいよ!しかも世界のありとあらゆる場所で手に入りやすいんです。

ホームセンターに行かれる機会がありましたら是非チェックしてみてね!

大正ロマン風スタイリング

Dengon Net  に毎月掲載の Kimono日和、6月号は大正ロマンスタイルのご紹介でした。

モッタリと肌に落ちる錦紗の感触は一度知ったらやめられない、アンティーク着物の代表的なもの、その中でも今回は素晴らしいカーネーションが描かれた美しい逸品です。

これ系の着物を美しく見せるスタイリングは「もっさり」を意識して。

今はなんでもかんでも着物はスッキリ着こなそうとしてる世の中の流れなような気がしますが、アンティークのタレものは特に「もっさり」です!

有り余るような贅沢な生地を持て余すように重たげなイメージで。

まずは半衿はたっぷり見せましょう!とりあえず着物の衿から襦袢の半衿を5ミリ控える・・事はしなくていい! 出しましょう!襦袢の半衿、飛び出してなんぼです。

おはしょりをスッキリ平行に・・しなくていい!もっさりとゆるいシワができる程度に、できる事ならたっぷり出しましょう。

帯板・・しなくていい! 帯が帯締めで凹んでも気にせず行きましょう。

帯揚げはスッキリ・・しなくていい?あえてぐちゃっとさせましょう・

お太鼓はびしっと四角に・・しなくていい!いびつに丸っぽくちょっと歪んでもいいです。

補正!なし!もう無しですよ!(笑)

なんかスッキリ着てないと不正解みたいな風潮ありますよね?

でも江戸時代や明治大正時代の着こなし見てたらこれ全部今でいう不正解?いやその逆で美しいのなんのって!

このリンクかなりおすすめですので、ここで着物がゆっくりと呼吸をしていた時代の着こなしを是非検索してみてください。

http://oldphoto.lb.nagasaki-u.ac.jp/jp/keyword.html

解説文のところに 着物 女性などと入れるとたくさん出て来ます。

 Kimono日和はメルボルンの日本語情報誌Dengon Net さんで掲載させていただいている着物コラムです。

オンラインでも読めますのでぜひ読んでみてね!

http://www.dengonnet.net/paper/2019/6/mobile/index.html#p=23

Kimono日和5月号 色無地スタイルその1

今月の着物日和の特集は色無地の着回しコーディネートでした。

一つの色無地で違う帯を使ってのスタイリングはメリハリをつけました。

こちらは友人の結婚式にお呼ばれした時などにおすすめのスタイル。

オフホワイトの袋帯にはうっすらと見えるかな?

前には1羽、お太鼓には2羽の孔雀が並んでいます。

2羽の孔雀は夫婦円満の象徴です。 他にもたくさんの縁起が良い意味が孔雀には込められています。

帯締めも少しメタリックがかった優しいブルーで統一感を出しました。帯留めはパールでよそ行き感を、帯揚げは絞りの変わりストライプでちょっと個性的にアクセントを。

kimono日和はメルボルンの日本語情報誌 Dengon Netに毎月掲載されているコラムです。

メルボルンにお住まいの方でしたら紙面でも見られますが他の方でもオンラインで見られますよ!

それにしても、毎回ヘアメイクさんにお願いできればいいのですが、

なかなかそうはいかない時も多々ありまして・・そうなるとKazariのハルさんと私でなんとかモデルさんのヘアを結い上げなければいけなく、そんなことを3年もやっていたら、かなり素人ながらに上達してきました!笑

見よ!この夜会巻き!