無から有を知る

着物、つまり和服というのは面白い衣服で、包むもの、つまりは着物と帯 包まれるものつまりは人間の体とのお互いの支え合う関係によって成り立っています。

衣服には大きく分けて2種類あって洋服のようにその人の体の曲線に沿うように縫製されてつくられる窄衣(さくい)型と 和服のように体をすっぽり布で包むように巻き、紐などで留める懸衣(かけぎぬ型)に分けられます。

窄衣型は曲線と直線で構成されてて3次元的なのに対し、懸衣型はほとんど直線のみで2次元に近いのです。 これを例えて言うと、ハンドバッグ 対 風呂敷、または包み紙です。

洋服の場合、人間の体を中に入れる物に例えると、自分の体にぴったりあったサイズのハンドバッグを探します。 つまりはサイズが豊富に展開していて、人はそれぞれ自分のサイズに近いものを探している感じです。本当にジャストフィットなのがオートクチュール、マイサイズに近いのを店で探すのがプレタって感じですかね。 バッグで言えば物がそれなりにフィットして入って運べる、人間で言ったら着た状態で動作が可能って感じです。フィットして物が運べる。着れて動作ができればパターン、素材を変えてどんな形になろうといけるのでその変化っぷりはなんちゃらコレクション的なファションショーでもお分かり頂けると思います。それに対して着物と帯はほとんど布そのもので形は変わりありません。

パターンというものが無いに等しいんです。

幅35センチ 12メートルくらいの細長い布をパズルのようにざっくりと体のサイズに合わせて直線で余すところなく切り取り、縫い合わせ二次元っぽい羽織るものを作ります。布の取り方はこんな感じ

それを紐で結んで調節しながら体に沿わせ、着ていく感じです。帯は着物を留める役割という感じでなく、ギフトラッピングでいところのリボンですかね、これを包み紙で例えると、物が包めて紐で縛って運ぶ事ができればオッケー、そして中に物が出てしまったらまた2次元の紙、帯であるリボンも包む物がなかったらその結びを維持できません。中に入るものも少しくらい大きくても小さくても包めて紐で縛れさえすれば大丈夫、そして面白いところは、洋服は脱いでもその形状を保っていますが、和服はどんなに綺麗に着付けても、帯でどんな複雑な飾り結びをしようと脱いでしまえばまたただの2次元の布に戻り、そしてまた着る体によって何度も形を変えながらそこに有が存在し、その後着物もまた解いて継ぎ合わされ、1枚の布に戻ります。そして何度も色々なものに作り替えられ、その布の用が果たされるまで布の命は続きます。そして事が済めば結局何事もなかった様に無の状態に戻るのです。

ここになぜか私は魅了されてしまうんですね。すごく日本っぽいというか。仏教でいうところの「諸行無常 諸法無我」という感じが個人的にしてしまうんですねぇ・・

諸行無常:永久不変なものはこの世にない。

諸法無我: 全ての物事は互いに影響しあい、何一つとして単体では存在する物 すなわち我はない、実態はない。

それぞれの思想が違うように、一人一人の見えている世界も違う。

無を知るがゆえに有を知る。

なんだか哲学的になってしまいましたが。

自分でも収集がつかないままとりあえず和服と洋服の違いと、私は「無」に魅了されてるってところで終わります。


腰紐は贅沢な舶来品です。

着物とか帯と言うんは割と海外にもたくさんのKIMONOファンがいるため、それなりに手に入るのですが、着物をナイトガウン的に着る方や帯をテーブルランナーなど家の装飾品として使用される方がほとんどで、ちゃんと和装として「着る」ために購入する方はほとんどいないため、KIMONOやOBIを知ってる方でも 和装小物自体の存在すら知らない方も多く、割とこちらでは和装小物は貴重でなかなか手に入らない舶来品でございまして、腰紐も例に漏れずその1つでございます。

とりあえず、伊達締めや帯板などかなりの高度な(?)和装小物がなかったとしても腰紐が‘何本かさえあればそれなりに「着た」感じにはなるのですが、それも無い状態と言うのがこちらの常なのです。

そのため腰紐が無い状態で着付けを頼まれる状態が今まで幾度とありました。

着物の事をよく知らないほとんどの方が着物は帯で結んで留まっていると思っていて、うちの店でも着物体験で洋服の上から着物をちょっと着てもらったりするのですが腰紐と胸紐2本の状態で(あと帯も簡単に文庫で)「こんなにたくさん結ばなきゃいけないのか?」とびっくりされるので、そのあと伊達締めやコーリンベルト、はたまた帯の上から帯枕や帯上げ、帯締めを締めたら頃には多分ショックで気絶してしまうんでは無いか?と思ってしまいます。

そんな感じなのでジャパンカルチャーデーなどで、自分で頑張って着て来た方が「どうしても着物が落ちてきちゃうから直してくれ」と私の所に駆け込んで来て、見ると着物の上から帯をぐるぐる巻きにしてなんとか帯の端を中に入れ込んでギリギリ着物が留まってる状態だったので直してあげようと着物を脱がせようとしたら紐1本すらなく 中にはブラとパンツしか履いて無い状態で直すにも直せず本当にドキマギしたこともありました。また「着付けしてくれ」と依頼してきて、「こちらに全て揃ってるから大丈夫だ」と言われて聞いてみたら帯と着物しか無かったってのもあります。

もう「着物が綺麗に着られない」とか私からしたらかなり高度な悩みで、まず着るために必要なものがないというのがこちらの悩みです。

本当にせめて腰紐、されど腰紐なのです!

そんな現場をなんとかその場にあったもので乗り切って来たアイテム集!(画像はとりあえずのこんな感じというイメージです)

まず、ギフトラッピング用のリボン

これはツルツルしてかなりおすすめしません!笑 でもかわいそうだと思ったおばあちゃんがこれでも使いなと用意してくれたプレゼントリボン。無いよりマシで苦戦しながら乗り切りました。

次に毛糸しかかなった編!これも無いよりマシ!プレゼントリボンよりもかなりマシ、

毛糸の場合は3重4重くらいにすればなんとかなります。

次にジュート紐しかなかった編、これも3重4重くらいにするとグリップが効いてなんとか乗り切れます 笑。

そしてそして、一番のおすすめはこちらです!

今でも大量の人数を着付けしなければいけない時はこれを使っています。

コスパ、使いやすさ、海外での手に入りやすさ どれを取っても◎です。

まずはリサイクルショップに向かいます。オーストラリアではOP SHOPというリサイクル衣料や雑貨を売っている店が至るところにありますのでまずそこに向かいます。

ベッドシーツコーナーに行ってください。

そこに綿100%の使い古してあって安くて薄いフラットシーツがあると思うので1つ買います。安っぽければ安っぽい方が使いやすいです。 ぶ厚い高級シーツはおすすめしません。最低でも1辺の長さが2m以上か確認してください。

先ずは隅っこの縫い目を切り落とし、2〜3センチ間隔で切れ目を入れビリビリ裂いて行きます。最後にちょっと出て来た糸を切って処理します。

5ドルくらいのシーツで何十本も紐が取れます。

このシーツ腰紐、いいグリップが効いて本物の(?)の腰紐に負けず劣らずいい仕事します。海外で急に何人もの人に浴衣などを着せなくてはいけないシチュエーションがある場合、この方法は有効です。

コスパもいいので、腰紐を使って何十人もの人を着付けてそのまま着て帰られたらえらい出費になりますが、ユーズドシーツならそこまでお財布が泣くこともありません。

普通の出張着付けでもお客様のお手持ちの和装小物でと言われて行ったら腰紐が少ない場合もありますので、これなら突然の追加料金をお客様に請求することもなく応急処置できます。

是非、海外にいる方で何人も浴衣着付け頼まれた方、参考にしてみてください。

あ、あと、国によってはすごいダイナマイトボディーの横幅の大きい方が多いケースがありますのでその場合は3mくらいの薄い綿の布を裂いて使ってみてください!

セルフブランディングという生き方の覚悟。

私は美輪明宏さんが大好きです。

信仰している宗教はなんですか?と聞かれたら「美輪教です」と答えるかもしれない程彼女(彼?)の存在感が好きです。

そんな彼女の名言

「お洒落とは

「これでいいのよっ!!」

と強烈な気迫でするもの。

本当にお洒落な人は、

自分自身がブランド。

他人のブランドにしがみつく必要はない。」

もう1つ。

「みんながブランドになる可能性をもっているのよ。

自分がブランドになれば、

ブランドものなんて邪魔でしょうがない。」

特にこの2つが大好きです。

よくうちの店で聞かれるのは「私に似合う着物はなんですか?」とか「私に似合う色はどれですか? 

そんで私はよく聞き返します「それではこの中であなたが着たいと思う着物はどれですか?」

確かに肌や髪の色で似合う着物の色はあるのは確かです。 でも普段黒の洋服で固めている人にいきなりはんなり桃色の着物が似合うと勧めても正解なのかもしれませんが、でも絶対将来タンスの肥やしになりますよね?それ だって後後それ見てテンション上がんないんだもん 笑。

それよりも私は着ていて気持ちが上がるもの、家に帰るなやいなや、その買い物袋を開けて買って着たものをうっとりと眺め、鏡を前にコーデを楽しみ、次のどのお出かけで着ようかしらと想像したくなる物をお勧めしたいのです。

はっきり言って最初は似合わないという人もいるかもしれません。実際本当に似合わないかもしれません 笑。

でもそれでも同じスタイルでずっと着続けていたらその人のスタイルになるのです。ちなみに自分は客観的な観点から見るとはんなり淡い色が似合う肌ですがご存知の通りほとんど着ません。だってテンション上がんないんだもん。

林家パー子だって似合う似合わないの次元を超えてピンクを着続けることによって自分自身が唯一無二のブランドになるわけです。

なんか日本の雑誌を見ていると「褒められ」とか「モテ」とか人からの評価を気にしすぎているばかりに自分のコアになるセルフプロデュース力が揺らいでしまっているような気さえしてしまうのは私だけでしょうか?

確かにマナーを重んじる場所ではこれは必要なことですが、それ以外の普段のおしゃれではまずはブランド名や「年甲斐もなく」という言葉からちょっと離れて自分をワクワクさせてくれるコーデってなんだろう?って考えてみても良いんではないですかね?

死ぬときに後悔すること第4位って

自分のやりたいことをやらなかったこと

耐えて忍んでガマンして、いまわの際になって初めて、自分に嘘をついて生きてきたことに気づく。

だそうですよ。

自分に正直に生きましょう。

ちなみに第1位は

愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと。

だそうです。

これを読んでくださった皆様、本当にありがとう。

 

既製品以上の手抜きアイテム 帯板(前板)編

当たり前といえば当たり前なのですが、メルボルンではアンティーク着物屋さんなどを除いて、呉服屋や和装小物専門店などはありません。

あ!帯枕が足りない!とか言っても直ぐに和装小物店に駆けつけて新調するなんてことができないわけです。

マニアックな和装小物が欲しいとなったら日本に行った時に買うか、オンラインで購入するしかないために時間がかかります。

というわけで、こちらに住んでいる間に普段の生活で手に入るもので何か和装小物に代用できるものはないか?といつも目を光らせているのがくせになってしまいました。

その中で見つけたお役立ち小物をちょっとづつ紹介していきたいと思います。

正直、既成の小物よりムッチャ使いやすかったりするのでほとんど和装小物は買うことはなくなりました。

今回は帯板編。

帯板(もしくは前板)ってのは着物着る女性にとっては定番アイテムだったりするのですが、知らない人からしたら「何ですのん?」のミステリーアイテム。

ウィキペディア先生のよると

帯板(おびいた)とは、和服を着用する際に帯の形を整えるために使う小物。別名:前板

帯を締めたときに前帯にしわが寄って見苦しくならないように、また帯の張りを出すためにも使われる道具である。帯を締めるときに前面に挟み込むか、帯を締める前に長じゅばんの上につけて使用する。[

厚紙などを芯に布を張って作る板状の小物で、プラスチック製のものもある。幅、長さは前帯に隠れるサイズであるが、種類があり、大人の手のひらに余るぐらいの大きさの女児用のものから、帯の前面全体を抑えられる大きさのものまである。

1929年ごろ名古屋帯が商品化され、その後、芯を入れない八寸名古屋帯も考案され、これらの発展とともに帯板が生まれたといわれている。[

近年はレースが接着されて折り返して帯の縁から見せられるものも登場、着付けの補助具から装飾品のひとつになりつつある。

だそうです。

つまりこんなもの

これを帯の間に滑らせてスッキリぴっちり着姿を仕上げるアイテムなんです。

これもなかなか私こだわりがありまして、前にも話した、補正バリバリの鉄の寸胴の戦闘服には大きめの市販の帯板でいいと思うのですが、カジェアルな装いにこれを使ってしまうと、いい感じで力の抜けた着姿にならないのですね。かといって帯板なしで帯締めぎゅっと閉めると帯にしわがよって嫌だわ、ってな感じでちょっと軽めのものが欲しいわけです。つまりはスタイルによって使い分けるわけです。

まぁ、お菓子の箱などをそれなりの大きさに切って使うのもよしですし、でも一番おすすめなのがこれです!

このオーストラリアならどこでもある大手スーパーのグリーンバッグの底板。これを12センチくらいの縦の長さに切ります。横の長さはそのままで。

これが厚さ、軽さ、入れやすさ、コスパ、帯の仕上がり全てをクリアした素晴らしい帯板になっちゃうんです。これに出会ってから普段の私の着物のお出かけは市販の帯板が嫌になってこればかりになりました。是非オーストラリアにお住まいの方は試してみてください。

あと次に携帯用帯板、私、旅行の時など着付け道具を1つのポーチに納めないと忘れ物しがちなので全て1つに詰めて入れたいんですが帯板って小さいポーチに入らないんですよ。でかいから。

そこでこの前衿芯編で出てきたビニールシートの登場です。衿芯5本くらい取ってもまだかなり余ってると思います。厚さは 0.75ミリ〜1ミリがいいかな?それを好みの帯板の大きさに切ります。

それでくるくるっとするわけです。 ビニールに密着性があるのでくるくるのまま留まっててくれます。

これならポーチに入ります。

あと余談ですが、アンティークの着物を帯を幅広に昔っぽく着せたい時は帯板入れないでちょっと体のラインを見せながらクチャってシワが寄っていた方が美しいです。

着物の着姿というのは全くシワが寄っていないのが美しいのではなくて、どこのどのラインとシワを表現するのが美しいかと考えて行くと帯板や補正の考え方が変わってくると思います。補正も帯板もなければいけないものではなくて、自然な着姿を表現したい時はむしろない方がいい時もあります。

これは洋服の時、カーブを強調した補正下着を着て、美しく見えるドレスなどのラインの服もあれば、普通の下着でゆるい感じの方が美しい着姿の服の場合があるのと一緒です。

というわけで帯板編でした。

既成以上の手抜きアイテム 衿芯編

当たり前といえば当たり前なのですが、メルボルンではアンティーク着物屋さんなどを除いて、呉服屋や和装小物専門店などはありません。

あ!帯枕が足りない!とか言っても直ぐに和装小物店に駆けつけて新調するなんてことができないわけです。

マニアックな和装小物が欲しいとなったら日本に行った時に買うか、オンラインで購入するしかないために時間がかかります。

というわけで、こちらに住んでいる間に普段の生活で手に入るもので何か和装小物に代用できるものはないか?といつも目を光らせているのがくせになってしまいました。

その中で見つけたお役立ち小物をちょっとづつ紹介していきたいと思います。

正直、既成の小物よりムッチャ使いやすかったりするのでほとんど和装小物は買うことはなくなりました。

今日は衿芯編。

衿芯って何か知ってます? 着物を着る人にとってはおなじみなアイテムなんですが着ない人からしたらなんやそれ?のマニアック小物。

女性が着物を着るときに首の後ろの衿が丸くカーブしてるんですけど、そのカーブを出すために襦袢と呼ばれる着物の下に着てるものの衿に差し込む細長い板状のものなのです。


これね。

衿芯、緊急時には新聞紙などを細くバイアスに折って代用したりしますが、ベコベコするし、間違えてそのまま洗濯しちゃったら大惨事になるので極力このては避けた方がいいです。

私はこの衿芯にかなりのこだわりがありまして、着物のスタイルによって衿芯を替えています。厚さ、柔軟性など割とこだわりがあります。

まずは銀座のママさん的攻め着付けや新郎新婦のお母様が着る留袖などには厚めで硬めの芯を使います。補正ガンガン入れて鉄の寸胴のコーデには硬いやつ。

そして一番よく使うのがちょっと抜け感がでる薄めで柔らかめの芯、これは普段着から浴衣の掛け衿に差し込んで浴衣の衣紋を整えるときにも使えます。自分自身にはフォーマルの時にもちょっとクタリと着崩した感じに仕上げたいのでこの衿芯です。ちなみに補正はゼロです。

この衿芯代用品はホームセンターに売ってます。 

ここです。

中華料理店とかのテーブルに掛けられてるようなビニールシート。

好みにより0.5ミリから0.75ミリがオススメです。

これを細長く切るだけです。 

こんなで 

こんなで

こんなです。大体80センチの4センチ幅です。

わかりやすように黒の線ちょっと残してますが、実際は残らないように切ってね。

この芯がね・・やばいです。めっちゃいいカーブ出すんですよ。もう市販の衿芯に戻れないレベル。 いい意味で気合が入ってないカーブといいますか。

張りと柔らかさとコスパの三拍子です。1メートルも買えばめっちゃ取れますのでお友達と分けっこして買ってもいいよ!しかも世界のありとあらゆる場所で手に入りやすいんです。

ホームセンターに行かれる機会がありましたら是非チェックしてみてね!

Modest Fashion Runway での着物デモンストレーション

ちょっと前のことになりますが、2019年の Melbouen Fashion Week の一環で今年からModest Fahion Runwayがメルボルンで開催されることになり、その中で Kimono Stylist として何かしてもらえないだろうか?という素晴らしいオファーをいただきました。その中で今回は振袖の着付けデモンストレーションをさせていただきました。

Modest Fashionとは辞書によるとこんな感じです。

過度な露出や肢体の線(ライン)が見えるような装いを控えるファッションスタイルの総称。モデスト(modest)は「慎み深い」といった意味の英語表現。主に宗教上の規律から肌の露出が控えられるムスリム等によって親しまれている。 

Vogue でもこんな記事がありました。

https://www.vogue.co.jp/fashion/trends/2018-11-07/modest-fashion/cnihub

確かに宗教やその国のバックグランドからいろんなファッションのあり方があっていいはず、このマルチカルチャーなメルボルンに今までなんでなかったの?と思ったりもします。

その中でKimonoもModest Fashionなのか?という疑問もあったりしますが、露出がかなり少ないという意味ではそうなのかな?とも思ったり・・。

その辺は個々のの考え方だったりもするかもしれませんね。

私個人の意見では、今では着物で肌を沢山見せるファッションも沢山出てきており、それはそれで1つのあり方なので「アリ」ではあると思うのですが、肌の露出面積が多くなる=もっとセクシーに見える という意味では「NO」

だと思っています。覆っているからこその色香というのもある。というのが私の意見です。

これをお笑いに例えると、小学生の笑いのレベルとしては「おしり!」とか「うん◯!」と言っていればそれで笑えるかもしれません。とにかくわかりやすい。でも大人がそれ聞いて面白いか?って言ったらそうでもないですよね。

でも落語はどうでしょう?これはある程度知識がある人しかその笑いのセンスがわかりません。 そう色々学や経験を重ねた人にしか分からない笑いもあるように、着物の着方もそのセンスが上級になる程そこにある程度の「品」がる方が色っぽいと感じるようになると思うのです。それは年を重ねていけばいくほど覆うという「品」のメソッドを若い頃と違う色香に変えていけるストラテジーだと思っています。

そう言った意味ではmodest Fashionなのかな?

ここでの控え室はほとんどがイスラム圏の方々のデザイナーさんたちのファションランウェイの支度をするモデルさんとヘアメイクさんでごった返しててアジア人は私とヘアメイクのゆみさんと私のお願いしたモデルの久美子さんの3人だけでした。でもそこの場所での経験は本当に意味のあるものでした!

控え室だから聞ける本音トーク。今までイスラム圏の女性たちに聞きたかった「そのスカーフの中身どうなってるの?」とか「ヒジャブは彼女たちにとってどういうものなのか?」という聞いていいのか失礼なのか?ということさえわからなかったことが素直に聞けたり、逆に彼女たちからしたら着物の下は一体どうなっているのか?というミステリーが知れる、まさに控え室こそがファションの文化交流そのものでした。

今回のモデルはインスタとFacebook  で公募させていただいた中で応募してくださったくみさんにお願いしました。

私はデザイナーではないので自分のデザインしたもののランウェイは出来ないけど着付けデモンストレーションならできるよという提案を主催者側に伝えてあったので、今回は振袖着付けから帯結びまでのデモンストレーションをしました。Modest Fashion の企画なので最初から中じゅばんを着て、振袖も肩に羽織っての登場です。

ここでまぁ日本人にはおなじみの着付けなのですが、ここに来たほとんどの観客の方は着物を着るのを生まれて初めてみる方ばかりです。イスラム圏の女性が大半です。とにかく「New」なことばかりですね。その辺がちょっとメルボルンの面白いとこだったりするんです。一体彼らの目に着物の着付けはどういつったんでしょうか・・。興味あるけど今となってはミステリーです。

その着付けのあとちょっと司会者との掛け合いトークがあって私のショーはあっという間に終わったのですが、とにかくいい経験をさせていただきました。

このショーの後、1人の女性のことが頭をよぎりました。

彼女は私がオーストラリアに移住して来て間もない頃、同じ英語学校に通っていたクラスメイトの女性です。

彼女はイスラム圏からオーストラリアに移住して来た方で、いつも頭にヒジャブを巻いていました。体もラインが目立たないゆったりとした衣服を纏っていました。でもある日休み時間にこっそり私にだけ家にいる時の彼女の写真を見せてくれました。それは私でも着たことが無いようなミニスカートに肩まで露出のあるシャツを着た彼女。彼女曰く、親密な関係の女性だけの閉ざされた集まり、親と旦那さんにだけはこの格好をしている事を見せることは許されるそうです。

彼女は結婚していたので家では多分こういう格好でいるんだと思うんですね。

んで彼女曰く「私は私の旦那さんだけの特別なプレゼントみたいなものなの。いつもは綺麗にラッピングされてて愛する人だけがそのプレゼントの中身を見ることができるの」

なんかその考えすごいなとちょっと感動したのを覚えています。

隠れているからこその美しさ、中を見ることができるのは本当に愛してくれた人のみってなんかすごく美しく無いですか?

なんかそれってちょっと日本人の私としても忘れかけて来た色香なんだと思うと、そう言った文化が今尚存在するModest Fashionっている意味とても崇高でセクシーなファッションなんだと思ったりもするわけですね。

というわけで今回助けてくれたヘアメイクのゆみさん、モデルの久美子さん、どうもありがとう!

SNSを仕事に取り入れよう!

ぶっちゃけ言いますが、私は特に際立って着物着付け技術が凄くある訳でもありません。何の資格も持っていません。もちろん着物の着付けをビジネスにするには大丈夫な着付けレベルかとは思いますが、はっきり言って神レベルに帯アレンジが上手な方、神レベルに着付けを上手にみんなに教えられる方、神レベルに1ミリの狂いもなく、シワもなく着付けられる方がいらっしゃいます。でも私は残念ながらそこまでではありません。よく言えばまだまだ色々伸び代はあると言いますか、不完全なところが沢山あリます。

でも1つ自慢できることがあるとすれば、この着物ビジネスを始めてから約4年間、毎日最低1つインスタグラムに写真を投稿するのを4年欠かしていないということだけです。 本当にこれだけです。あとは大した事ありません。

それだけを4年していたら、ここオーストラリアでそこそこ着物ビジネスでやっていけるまでになりました。 仕事関係の人の繋がりもやばいくらいできました。

で、何か言いたいかと言いますと、何か好きな事を仕事にしたい方はそれのアウトプットをすることがとても大事だよという事です。私は自分のビジネスを始めるにあたってビジュアルでアピールが一番合っていると思い、インスタグラムを活用することに決めた時、今までの個人的な写真はほとんど消しました。上手に出来た手作りスイーツ、美味しかったレストランでの食事、子供とのたわいもない日常の写真、全て消しました。そして投稿する写真は全て着物か着物に関するもの、というざっくりとしたテーマを決め、1日1投稿を始めたころ、数か月でインスタフォロワーが200ちょっとから1000ちょっとに一気に増えました。

そのへんで今まで友達などとの繋がりのだけに使っていた SNSの活用法が私の中で一気に変わり始めました。

「こんなタダで自分のビジネス世界に広めるチャンスがあるもの、使わな損やん・・」

そう、有料広告は別として、インスタグラム、 Youtube, ツイッターなどなど、これは目に止める価値があるものと認識されれば皆に平等に誰でも世に出るチャンスはあるのです。自分のセンスと行動と頭脳だけで挑めるなんてなんて良い世の中でなったんでしょうね。

特にここオーストラリアは自分のインスタアカウントは自分の名刺のような位置付けです。特にクリエイターにとってはそのまま自分の世界を一瞬で証明するようなポートフォリオのような役目を持っていて、まずお互いがクリエイターとわかったら「What’s your Instagram?」となるわけです。作品を見ればその人間がどんな世界観を持っているのかが一目瞭然だからです。

これは私も同感で、厳しい言い方かもしれませんが、ビジュアルに関係した仕事をしたいと言いながら、インスタグラムが非公開だったり、全く関係のない写真ばかりが投稿されているアカウントだと「本当にやる気あるのかなこの人・・」とちょっと思ってしまったり。私はビジュアルに関係する仕事はある意味インスタグラムは履歴書より大事だと思います。

別に誰もかれもが仕事に関係した投稿をした方がいいというわけでなく、プライベートと仕事のアカウントはできる限り分けることをお勧めしたいということです。

仕事を依頼したい会社はぶっちゃけ貴方が昨日カフェで飲んだコーヒーのラテアートの美しさには興味ありません。(バリスタ関係者除く)

貴方が見た夕焼け雲の美しさにも興味がありません。(気象予報士除く)

興味があるのは、貴方がその仕事のプロとしてどう自分の会社または個人クライアントに貢献してくれそうか?という写真だけです。

なのでぜひ何か好きなことを仕事にしたい方でインスタグラムを活用したい方は、ビジネス専用アカウントを作り、架空でいいので顧客にしたいクライアントを想像しましょう。

かなり具体的に、年齢も性別もかなり具体的に。

例えば、私の七五三特別イベントの最初のアイデアの架空の顧客は

メルボルン在住の日本人お母さん、推定35歳 ファションもおしゃれで子供さんはオーストラリア人と日本人のハーフちゃん または日本人。

こんなお母様が望む自分の子供さん達の七五三の写真はどんながいいだろうかな?というイメージからどんどん膨らみ、可愛いハーフちゃん姉妹にモデルをお願いして「メルボルンの素敵な風景とともにアンティーク着物で七五三の写真はいかがですか?」のコンセプトで 明るいイメージで素敵に写真を撮ってくださるRina Smile Photography   さんの協力でコラボイベントの宣伝写真を撮りました。今ではそれから5年目ですがが毎年一番の大人気イベントになっちゃいました。

というわけで、是非、自分の得意分野で活躍したい方々、自分の持ち味をアピールできるSNS、動画配信などを見つけて猛烈アピールすることをお勧めいたします。途切れ途切れでなく、できるだけいつでもフレッシュな投稿をお届けすることで絶対いつか素晴らしい世界が開けて来ると思います。上手に越した事ないですが、下手でもいいから投稿しないより「こいつ、今でもやる気だけはあるんだな」ってのがアピールできます。やっぱり嫌なら次の投稿の時に消せばいいだけの話です。いつでもフレッシュな投稿があるのも大事な事です。

私も今まで以上にもっともっと素晴らしい世界が広がるように投稿していきたいと思います。

着物は誰でも初日で着られる

8月は毎年一番暇な時期なのですが、ありがたいことに今年は色んなイベントに呼んでいただき、なんだかバタバタしております。

もうすぐなんだかんだで七五三撮影イベントの準備もしなきゃであっという間。

今日はクライアントさん待ちの時間が出来たので、またブログを書けます!

シティでコーヒー飲むのは大体ここ、ラーメン屋とカフェは一度居心地がいいと感じたら浮気はあまりしません。

カフェ文化で有名なメルボルンですが、私はそこまで舌が肥えていないので、コーヒーの味より居心地重視です。

有名カフェともなると店員もお客さんも殺気だっているので、そこまでして美味しいコーヒーにありつきたいと思わない私です。 ちなみにラーメン屋さんも並んでまで食べるの苦手です。

というわけで今日は「着物を着る」ということについて自分の考えをお話しします。

私は自分で着物を着るようになって20年以上経ちましたが、今になっても「正解の着付け」が何なのか分かりません。

それ故に、なかなか着付け教室をお願いされても一歩が踏み出せないままいるのです。

教える側が正解をわかってないのに、教わりたい人にどうやって教えたらいいかわからないからです。

だって大体みんな「着られる」んですよ。 本当に、誰に何も教わらなくても。

何も見なくても。

みんなまずそのことをわかって欲しい。

マジです。

今そこに着物があったらもうその瞬間に着られます。

着物を着るだけの教室なんて必要ないです。

今から文章で書きます。

まず羽織った後、右手にある方の袖に右手を通します。

左手にある方の袖に左手を通します。

まえがピラピラしてるので左右に回します。 適当なひもをウェストに回し縛ります。

これだけです。 バスローブと何ら変わりはありません。

これが「着物を着る」

という事です。

でも何で皆さん着られないというのか?

私の勝手な考えですが皆さん「着られない」のではなく「今の流行の形に着物をスタイリング出来ない」という事ではないんでしょうか?

皆さんが「着たい」と言ってるのスタイリングレベルって、

襟元はじゅばんの衿が耳下から少しづづ見えて、正面の中心で数センチ半衿が見えるように重ねて、胸元はすっきりと、衣紋は握りこぶし1つ分空いていて、

背中は無駄なしわはなく、おはしょりは帯下から7、8センチ見えててすっきりと、裾線は床からほんのちょっと上がる程度で

右前左前が決まってて、お太鼓結びは左右対称すっきりと、帯揚げも帯から少し顔を出してる程度ですっきりと、もう色々すっきり etc… etc…

これって着るっていうよりホント「スタイリング」ですよね?しかもここまでできてないと「着られない」って言うのってかなり着るだけのレベル高くないですか?

着るってさっきも言ったけど袖通して前がピラピラしないようにするだけですよ!江戸時代前期までは着物もそんなに長くなってなかったから庶民は本当にそれだけだったと思います。ただ、江戸時代後半になって着物が裾ずっちゃうくらい長くなちゃったから面倒さくなちゃった、もっと言えば着付け教室がチェーン展開して着物の着方を一定のルールに押し込めてからなんかおかしいことになって来ちゃったです。

で、着付け教室って着るための学校とおもいきや、着物のマナー学校も含んでいます。なので「この場にはこの着物は合わない」とかまで入ってます。

いや、合ってます、それは合ってます。着物によって着て行っていい場所とやめたほうがいい場所があるのはわかるけどそれはもう「着る」と関係ないですよね?

だったら着たいだけの人の「着る」場所と「着物スタイリングマナー教室」と分けなきゃだよね?

それより幾らか着付けるようになって来たら、自分で「自分らしい着付け・スタイリング」を研究していきましょう! おはしょりがぶかぶかでも美しく見える人もいます。衣紋が全然詰まっていても美しく見える着姿もあります。

合わせ方も経験です。

でもそれはなぜそうなのか?と言ったら自分のスタイルを貫いているからだと思います。 貫くにはそれなりに経験と研究があってこそです。その経験と研究は着てこそ身につきます。Youtubeでもいいから見て、勉強して着て着て着まくるんです!外にでる勇気がなかったら家の中で着まくる!!

そのうち5年10年とするとなんか分かってきます。20年経った私もなんとなく自分のスタイルは分かってます。でもまだ正解ではありません。

ばあちゃんになって死んだ時までも正解はないかもしれません。でもそれだからこそおしゃれは楽しいのです!

コーディネート力もそう

洋服だって同じ デニム生地だったら結婚式に着て行くの難しいとかジャージでパーティーには行かないとか洋服だったらわかるドレスコードも着物にはあります。 着物が難しいんでなくて洋服だって難しいけどみんなもう洋服の合わせ方は割と身についているから簡単に思えるだけです。おしゃれを楽しんでこそ身につくことは大きいです。

そう、必要なのは「着替え力」でなく「スタイリング力」なのではないかと。

お洋服ですと3次元なのでもう形はできてるわけです。なのでスタイリングというのは服と小物の合わせ方だけなんですが、着物は2次元なので着物と小物の合わせ方だけでなくどのようにフィッティングして行くかというところまでスタイリングなのです。

そう、その布をどのように持って来て、どこで縛ってどう見せるかというのもスタイリングなんですよ。

そしてスタイリングの正解は1つではないはずです。100人いれば100人のおしゃれがあるように100人いれば100人の着付けがあっていいはずです。同じ着物、同じ帯、同じ小物であっても 補正はするかしないか、半衿をたっぷり見せるか、衣紋を抜かないか抜くか、帯揚げをたっぷり見せるか見せないか、帯締めを帯のどの位置に置くかなどで表情が変わります。

なので着付け教室でこう言われたからこれが絶対の着付けの正解、そこから形がずれたら「着崩れてる」=いけない事ってなるの

ってなんかうーーん・・って思っちゃう。

いや、中居さんとか着物が制服の場所ならいいと思うのですが、それ以外の場所のおしゃれかどうか?ってもっと自分で考えるものですよね?

はっきり言って私は右前か左前かのルールですらどうでもいいくらいの考えなので(今の時代反対にしてると死人とか不吉とか言われますが、実はそれもそうなった深い歴史があってそれを知ってしまうと、今のご時世右前と左前も実はどうでもいいじゃんとなってしまうのですが、それを出すとこのご時世荒れそうなのでやめときます。気になった方は「右前 歴史」でネットで色々検索してみてね)

んで話は逸れましたが、んじゃ「着付け教室」って必要ないの?と思いきや、

私はスタイリング力の高い先生について教わるのは有益だと思います。

スタイリング能力の高い先生を見抜くにはインスタや雑誌、ウェブでチェックして

先生そのものが「うぁおしゃれ!」と単純に思うくらいかっこいい。

その生徒さんが素敵。

とりあえず、あの人たちみたいになりたい!ってところを探すといいと思います。目標が定まりやすいです。

というわけで、私の着物を着るという考えについてでした。

女の黒紋付

着物を販売するようになってから、在庫整理も私の仕事となりました。

大量に日本からやって来た着物たちを全てコンディションを確認したり、カテゴリー分けしたり、値段をつけたり、作業場で1人黙々と山のような着物や帯と格闘する時間です。

でも一番好きな作業。あぁ、この着物にはこの帯が似合うなーとか行って帯を探し出して当ててみて「やっぱりかわいいわぁ・・」なんてすぐに脱線するので時々仕事してるんだか遊んでるんだかよくわからなくなってくるときがあります。

着物や帯は1つ1つ語りかけてくるので、どんな人が前に着ていたのかなぁ 今度はどんな人が着てくれるのか中なんて想像しながら話し相手になってあげたりします。

女性用の黒紋付がそれはもう沢山入って来ます。

今では「喪服」と呼ばれ、不幸の席に着るだけの着物という間違った認識で縁起悪いと日本では売れずにここにたどり着いた子達が沢山いるのです。ほんとは慶の席にも着られる美しい子達なのに・・。

その証拠とも言うべき古い黒紋付には比翼仕立てで(裏にもう一枚襲られている今では黒留袖などにみられる白のピラピラした布 現代の黒紋付には不幸が重なるとかなんとか言い出して付いてません)身八つ口(脇の空いたところ)ところからはちらりと緋色がのぞいています。

裾のふきにはたっぷりと綿が入り、まだお引きずにで着ていた頃、およそ100年前のものではないかと推定されます。

喪服が黒紋付というイメージになったのは昭和40年頃から、それまではお祝いの席にも着られていたんです。そんな子は「私は不幸の席だけで着られていたわけではないのよ」って話しかけてきているような気がするのです。

でもオーストラリアの方達はそんな間違ったマイナスイメージは全くないので黒紋付大人気です!

素晴らしい縮緬の感触と、黒の中に浮かび上がる白い家紋が「Cool!]」と言って買われて行きます。 ほとんどみなさんHouse Robe(家でくつろぐ時にはおるバスローブみたいなもの)として買われていくので着付けとかも関係ないし背が高い方だと対丈でちょうど足首くらいまでいくのでいいみたい。所変わればスタイリッシュなHouse Robeになっちゃう黒紋付の物語でした。

オーストラリアで着物を売ることになったきっかけ

オーストラリアで着物の販売もしております。

毎週水曜日Queen Victoria Night Market という縁日みたいなイベントが開催されるのですが、そこでヴィンテージ着物を売っています。

まさか南半球で自分が着物を販売する事になるとは夢にも思っていなかったのですが、事の成り行きでそうなってしまいました。

その成り行きというのが、まず、着物スタイリストとしてこちらで仕事を始めたばかりの頃、あるオーストラリア女性と知り合いました。

彼女も事の成り行きで着物販売を始めたのですが、以前は全く違う職種だったので着物の知識はゼロからでした。

というわけでお客として来ていた私にスタイリストとして店を手伝ってもらえないか?という感じになり、私としては素敵な条件に即OKを出させていただきました。

とても優しく明るいその前オーナーからはお客様の接し方やオーストラリアでの販売方法など沢山のことを学ばせていただいて2年ほど素晴らしい経験をさせていただきました。私も着物が当たり前になりすぎている日本人からは考えられない様な意見や質問をライブでお客様から聞ける貴重な時間でもあります。

毎回世界各国からいろんなお客様が来てくれて着物を来て楽しんでくれている事が何より嬉しかったです。

そんな時に突然、彼女はしばらく病院から出る事が出来ないほどの深刻な病気になってしまい、「Sala、店を引き継いでくれないか?」とのいきなりのオファーでした。

店は引き続き次の週からも営業しなければならないし、日本からの搬入も来るし、そんな中自分しか出来る人が居ないというのも理解してましたが、その当時は販売に全く興味がなかったので、どう返答していいのか困っていたのですが、旦那さんのアドバイスで「こんな機会をもらったんだからやってみれば?すごい事だと思うよ」

てな感じで言われ、「それならやってみるか」といきなり店のオーナーになってしまいました。

全オーナーからの引き継ぎは病院内の短い面会時間1回と限られた数のメールのみ、最初はわけもわからず泣きそうになりなりながらの再開店でした。

雇われている時には全然わからなかった沢山の隠れた仕事、私が仕事をやりやすい様に先に来て段取りしてくれたんだなと前のオーナーに再度感謝でした。

そして最初はマーケットの大先輩のメリータおばあちゃんに助けてもらいながらの出発。

その後も沢山の友人やスタッフに助けてもらいながらなんとか自分の店になって2年ですが現在は販売業も楽しくやっております。

今となってはあれも運命だったのかな?と思える様になりました。

ナイトマーケットは夏と冬、シーズン限定ではありますが毎週水曜に夕方5時から10時まで営業しております。

沢山の世界各国の食べ物の屋台や雑貨屋さんが出店してメルボルンの大きな観光スポットにもなっております。

時々日本からも「インスタ見てます!」って来てくださるお客様もいらっしゃって本当に嬉しい!オーナーになってからはかなり服が汚れる力仕事や雑用が多くなり、汚い格好で店に立ってる事が多いです。あとスタイリストとして雇われて居た頃はお客様にスタイリング提供するのが私の100%の仕事だったのですが、今はそこまで手が回らなく、前よりスタイリングだけには焦点が当てられないですが、それでも毎週何人かは簡単な着付け体験をさせてもらってます。

そんなこんなでちょっと変わった着物屋さんをメルボルンでやってますので

是非、メルボルンにお越しの際にはナイトマーケットに遊びに来てくださいね!

マーケットの動画はこちら!