オーストラリアで着物の販売もしております。
毎週水曜日Queen Victoria Night Market という縁日みたいなイベントが開催されるのですが、そこでヴィンテージ着物を売っています。
まさか南半球で自分が着物を販売する事になるとは夢にも思っていなかったのですが、事の成り行きでそうなってしまいました。
その成り行きというのが、まず、着物スタイリストとしてこちらで仕事を始めたばかりの頃、あるオーストラリア女性と知り合いました。
彼女も事の成り行きで着物販売を始めたのですが、以前は全く違う職種だったので着物の知識はゼロからでした。
というわけでお客として来ていた私にスタイリストとして店を手伝ってもらえないか?という感じになり、私としては素敵な条件に即OKを出させていただきました。
とても優しく明るいその前オーナーからはお客様の接し方やオーストラリアでの販売方法など沢山のことを学ばせていただいて2年ほど素晴らしい経験をさせていただきました。私も着物が当たり前になりすぎている日本人からは考えられない様な意見や質問をライブでお客様から聞ける貴重な時間でもあります。
毎回世界各国からいろんなお客様が来てくれて着物を来て楽しんでくれている事が何より嬉しかったです。
そんな時に突然、彼女はしばらく病院から出る事が出来ないほどの深刻な病気になってしまい、「Sala、店を引き継いでくれないか?」とのいきなりのオファーでした。
店は引き続き次の週からも営業しなければならないし、日本からの搬入も来るし、そんな中自分しか出来る人が居ないというのも理解してましたが、その当時は販売に全く興味がなかったので、どう返答していいのか困っていたのですが、旦那さんのアドバイスで「こんな機会をもらったんだからやってみれば?すごい事だと思うよ」
てな感じで言われ、「それならやってみるか」といきなり店のオーナーになってしまいました。
全オーナーからの引き継ぎは病院内の短い面会時間1回と限られた数のメールのみ、最初はわけもわからず泣きそうになりなりながらの再開店でした。
雇われている時には全然わからなかった沢山の隠れた仕事、私が仕事をやりやすい様に先に来て段取りしてくれたんだなと前のオーナーに再度感謝でした。
そして最初はマーケットの大先輩のメリータおばあちゃんに助けてもらいながらの出発。
その後も沢山の友人やスタッフに助けてもらいながらなんとか自分の店になって2年ですが現在は販売業も楽しくやっております。
今となってはあれも運命だったのかな?と思える様になりました。
ナイトマーケットは夏と冬、シーズン限定ではありますが毎週水曜に夕方5時から10時まで営業しております。
沢山の世界各国の食べ物の屋台や雑貨屋さんが出店してメルボルンの大きな観光スポットにもなっております。
時々日本からも「インスタ見てます!」って来てくださるお客様もいらっしゃって本当に嬉しい!オーナーになってからはかなり服が汚れる力仕事や雑用が多くなり、汚い格好で店に立ってる事が多いです。あとスタイリストとして雇われて居た頃はお客様にスタイリング提供するのが私の100%の仕事だったのですが、今はそこまで手が回らなく、前よりスタイリングだけには焦点が当てられないですが、それでも毎週何人かは簡単な着付け体験をさせてもらってます。
そんなこんなでちょっと変わった着物屋さんをメルボルンでやってますので
是非、メルボルンにお越しの際にはナイトマーケットに遊びに来てくださいね!
マーケットの動画はこちら!