23、24歳くらいから着物熱に侵され始めて今年で20年ほど経ちました。
子育てで忙しい時を抜かしてはお出かけをする際はだいたい着物でした。今となっては洋服で出かけるより色々考えなくていいし、さすがに洋服を着替えるよりは数倍の時間がかかりますがそれでも用意さえできていれば10分15分で仕上げて出かけられるほどにはなりました。
よくお客様に聞かれるのですが
「日本で資格取られたんですか?」
答えは
「何の和装の資格も持ってません」(着付けは民間資格なので資格を持っていなければ着付けしてはいけないということは全くありません)
です。
それは私の思うところがあってあえて資格を避けているからです。
でも習いたいことはちゃんとお金を払ってそれを教えてくれる先生のところへ行きます。
それも「資格や終了書を出さない」先生を選んでいます。私が欲しいのは文字で書かれた証拠でなく実践で使える技術だけなのでその辺はどうでもいいんです。下手に証明書もらっちゃうとその資格の文字に自分が甘んじてしまいそうなので何もとってません・
そんな私がもし自分が今着物初心者だったらどうしていっただろうかな?と言うのを書いてみます。
それを全員にオススメというわけではありませんが一応自分の経験です。
私の着物き始めの頃にはまだyoutubeはありませんでした。
でも着方が全然わからない・・そうなればだいたい「着物を着たいなら着付け教室に通うもの」というアイデアが浮かびます。
私もその1人でした。 というわけで早速友人の紹介で個人で着付けを教えている方を紹介していただき、マンツーマンで「名古屋帯のお太鼓」というプロセスまで教えていただきました。
それでもまだ納得のいく仕上がりまで行っていないと考えた私は近所のカルチャーセンターでやっている短期講座に申し込み、「袋帯で二重太鼓」というところまでできるようになります。
そこでは短期コースだったのですが、それ以上のコースもあったらしく、自装をそれだけ早く着れるかみたいなレースに参加する特訓みたいなのも紹介されましたが、その辺から自分の中で着付け教室の「?」がだんだん浮かんで来るようになりました。「自分がおしゃれしたいだけなのになぜ人とタイムを競わなければ行けないのか?」という「上を目指す」というのと「着物のおしゃれをしたい」のベクトルの方向がいつのまにかすり替えられてはいないか?・・と。
その辺で私は一旦「教室」というものから離れます。
それから再度教えていただくようになったのは何十年も経って自分が他装をビジネスにしたいと思ってからなので、結局自分でおしゃれのために着るというのは、この2つの教室で事足りました。でもそこで教えていただいたものと自分で独学で特訓して得たものでは独学のものが何倍もあります。 それでもいいことは自分で独学でやるのは「何が自分が知りたいのか」がわかっていればいのですが「何を知りたいかもすら分からない」という状態では着付け教室は有効だと思います。
もし今だったら着物を自分で楽しみたいだけだったら。その2つも行かずにyoutubeだけで終わっていたかもしれません。
では着付け教室はオススメできないのか?
というとそうではありません。
まずはモチベーションをあげます。
1人でやってるとなかなか練習やる気が起こらないけど、先生やみんなとだったらやる気が出ます。
ではこのモチベーションなのですが。実はとてもここが重要で私は最初の1歩の踏み出しで大きく道が変わっていくと考えます。
本当はカジュアルにファッションとして気軽に着物を楽しみたい方、おばあちゃんの形見の着物が着られるようになりたい人から、マナー重視の席やフォーマルの「ガチ」の席で着物を楽しみたい方やら、着物をきたい理由は人それぞれです。それぞれが頑張りたいベクトルは違う・・・。
でもそれを全くの初心者がわかるというんはかなり難しい話。
一番重要なのは着付け教室選びだと思うのですが、何もわからない人間が何もわからず着付け教室を選ぶほど難しいものはないと思っています。 でもそこで一緒に頑張っていく仲間とモチベーションを上げていくんだから、やはり自分の思いがわかってくれる先生、生徒さんが行ってる教室を選びたいですよね?
そんな時、今の自分だったらさっきも言ったけどとりあえずYoutube
みて、自力でできるだけやってみます。できなくてもやってみます。
リサイクルショップで安い着物を見つけるか、ウェブショップで「着付け一式セット」みたいなのを2万くらいで購入してはとりあえず自力で1つの先生の動画だけでなくいろんな先生の動画を見まくって自主練習。「着方は1つでなくていいんだ」という発想と「自分は何が分からないのかが分かる」という感覚と「自分はこういうタイプの着物が好きかもしれない」というざっくりとした「好み」がわかります。(好みは年々変わっていきます)
ここからやっと着付け教室選びにかかります。
雑誌やインスタグラムを見まくって、自分の好みのスタイルをしている先生を絞っていきます。
将来これで食って行きたいと思っていない限りは「師範」の免許はこの時点では考えなくていいでしょう。とにかく「この先生に会いたい!」という憧れの人を着姿から選びます。個人でブログやインスタをやっている方ならかなり自分なりの信念もある方だと思います。
そして私の個人的な想いなのですが、和装の資格をとるには「合格」「不合格」というものがあるのが前提で「資格」があります。
となると着方が「合格」だから正しいそれ以外のスタイルは「正しくない」という感じになって欲しくない。現代の主流の着方はあるし、それを仕事にしている人はそれにそうのは理解できますが、そのひとの着付けを方眼紙のフィルターを通してみてしまうほどつまらないものはないと思うのです。私は自分で着るようになったのの3倍くらいの時間をかけて目の前の方眼紙が外れました。 それまでは人の着付けを見ては、自動的に「あ、おはしょり長い・・ お太鼓曲がってる・・」って脳に勝手に信号送っちゃうんですよね・・本当にこの方眼紙を外すには時間と努力がかかります。
それより江戸時代や明治、大正時代の着物を着た女性の自由でまるで体が呼吸しているような着こなしを是非ネットなどで検索して見て見てください。「整った着付け」「女性が美しく見える着付け」この2つは決してイコールではないと思うのです。
でもその着付け教室なんてあるのかなぁ・・ あったら私が行きたいわ・・。と思ってたら
私の想いと同じ方がやってる教室を1つだけネットで見つけました。
私がつらつら書くよりこの方のブログ見た方が全然いい!笑
着らくさん