ありがたい事にたくさんの方々が私のお店で着物を買ってくださり、その中ででも「まだ自分で着られないんです。でも欲しいんです。自分で着られるようになった時用に。」という方々も沢山いらっしゃいました。
「着物スタイリング」カテゴリーアーカイブ
タモリ倶楽部的な着物教室にはまっております。
メルボルンはロックダウンが絶好調に行われております!引きこもり生活第2ラウンドでございます。
最近過去最高にコロナの新規感染者が出ておりまして、今週から外出時のマスク着用が義務付けられるようになりました。違反したら$200ドル(1万5千円くらい?)の罰金・・おおう・・まさにNO MASK NO MONEY!
元々マスクを日常に全く着用しないお国柄でして、去年の今頃は花粉症などでマスクなんてして出かけようものなら、ばい菌を見るような目でギョッとされたのですが、この数カ月で世の中はすっかり変わってしまいました。
どのくらいのレベルで変わったかとたとえ話で説明しますと、日常の生活の中であまり外出時にサングラスをかけない日本人、常にかけてる人を見たら「あの人めっちゃカッコつけてるか芸能人かなんかかな?」とちょっと異様な目で見られていたのがいきなり数ヶ月後にはサングラス着用義務がお上から出て、外出したらみんながサングラス、サングラスしてないと冷たい視線を感じる・・「いやいや、ちょっと前までみんなおかしいって思ってたやん!」てな感じの異様な光景です。
さてさて、そんな中、私も仕事がまともに出来ない感じですが、それをいい口実に毎日楽しく遊んでおります。
遊んでいると言ってもトルソーちゃんに着付けしたり自分で着物を取っ替え引っ替え着て見たりと見た目には仕事してた時とあんまり変わらないという・・。
ただお客様の為に着付け考えてるか(仕事)自分の自己満足の為に着付けしてるか(遊び)その違いだけで、結局暇さえあれば着物を引っ張り出して来て色々なんかしております。1日着物とカメラ遊びに明け暮れていられたらどんなに楽しいか・・(いや、仕事でもやっとるやんけ・・)
てな感じで、このロックダウンでハマってることは「歴史着付け」でございます。
歴史着付けと言ってもこのような太秦映画村的な着付けでなく、
大正から昭和初期くらいの一般のご婦人達が着ていたような着物スタイルを探求して、実際やってみて、ただ1人でニヤニヤするという誰のなんの役にも立たない着付けなんですが、
この私のツボる世界に精通している最強ヲタ先生をインスタで見つけてしまいまして、
ブログを拝見させていただいたらトップからこれでお出迎えですよ。
もう私の心はノックアウトです。
私のタモリ倶楽部的な「どーでもいい事に無茶苦茶のめり込む精神」がここからもう燃え上がります。
いやぁ良い時代になりましたね、オンラインでこんな素敵な講座が世界のどこにいても受けられるなんて、しかもお値段も超良心的。
今まで3講座コンプリートで受けさせていただきました。
「元祖お太鼓講座」「帯板・帯枕講座」「昭和初期の奥様の着付け方講座」
感想を言わせていただくと、いやぁもう・・
本当にどーでもいい!笑
現代の着付けからしたら本当にどーでもいい事!
しかし個人的に絶賛感動中という内容になっておりました。笑
というのも、現代の着物というものの形が完成されたのが大体江戸の後期くらいでして、(それ以前は和服は色々形変わってるんですよ)そっから現在令和まで「着付けの流行」という形でスタイルの変化があったんです。昭和初期から昭和中期、今とでは着付けの流行が全然違うんです。和服というのは洋服と違い、とても二次元な衣服でありまして、着せる人、もしくは着る人がその形を作っていくんですね。着る時がパターン作りの役割をしているんです。帯が特にわかりやすいですね、
もともとただの一反木綿の帯がいろんな形にアレンジされていく。着物も着る時点で好きな形を作っていくんです。まさに「着る折り紙」なんです!
その中で私が一番好きなのが大正から昭和初期1910〜1920年頃にかけての着付けなんですが、何ていうか、もったりと、ふっくらと、優雅で女性の美しさを存分に引き出したそれはそれは美しい着付けなんですけど、現代の着物でそれをやってもあんまり美しく見えないのは今の着物のデザインは今の着付けが美しく見えるように出来ているからでしょうかね。
でもこの教えていただいた着付けでアンティーク着物を着ると、私の大好きな形に着付けが決まるんですよ!衿も無理やり出さなくてもゆったりと、おはしょりもあまりぴっちりする事なくもったりと体に沿うような着付け・・。
丸帯で元祖お太鼓結びをしてみました。
なんかちょっとこんな時代に近づいて来たかな?
ちなみにですが、この女性は黒紋付に襲着てますね。あの今でいう喪服って呼ばれるやつです。ほんとは黒紋付この女性のように襲を下に着て(もしくは比翼仕立てで)慶の席にも着られる着物なんですよ!私はいつかこれがやりたいのだ!
あとは教えていただいた「あの」衿芯さえあれば衿のゆったりカーブも完璧だわ!
せっかくなので家にあったアンティーク黒留を着てみたのですが、長着の中に着る襲(昔は着物を2枚重ねて着ていました)が倉庫にある事に気づいて、こんな私の自己満足の着物遊びなど、不要不急以外の何ものでもないので、襲を取りに行けずでとりあず1枚だけの長着で丸帯を元祖お太鼓にしてみました。黒留のお引きずりで着ていた頃のなのでかなり上まで柄があっておはしょり作ったら上が切れてしまいました!
でもこれこれー!私の理想の着付けスタイル。「アンティークにはこのスタイルが一番美しく見えるわー。」と勝手に自己満足に浸って潰れて夕日が沈んで失った事に気付く貴重な半日の時間・・。
着付け教室というものが確立される前のご婦人たちの着付けはそれはそれは優雅で自由で遊び心に満ち溢れているように思えます。
だってただの「着るもの」ですよ。そこに自分なりのおしゃれ心を盛り込むのは当然のこと。
いつの時代も女はその当時の流行を交えながら自分のおしゃれを楽しむのよね。
呼ばれるか呼ばれないかも定かでない、甥っ子と姪っ子と自分の娘と息子のあるかないかもわからない結婚式のために着ようと思っているアンティーク黒留袖やら色留袖やらが溜まって着ております。 溜まりに溜まって来て、私も花嫁に合わせてお色直しをしないと間に合わないかもしれません。
そんな時代を超えた着物ヲタワールド、ぜひ体験してみてください。
あ、ちなみにお洋服はこんな感じの50年代スタイルが一番好きです!
貴方の背中とお財布を幸せにする、帯枕の作り方
帯枕、帯の枕。英語にしたら帯ピロ一・・・。
それは一体何なんでしょう?
着物を着られる方ならお馴染みのこの道具、でも着たことあまり無い方だったらナンノコッチャ?のマニアック道具。
帯枕とは、現在の帯結びの代表的スタイル「お太鼓結び」などに使われる帯の結んだ箇所の上の方に仕込んで、もっこりカーブを描かせるだけに発明された特殊アイテムです。
なんか着物着てる方の帯がこういう四角い形になっているの見たことあると思います。 これがお太鼓結びって言うのですが、この上の方のカーブを出すときに使んです。
名古屋帯や袋帯を使った帯結びには必要不可欠なこのアイテム、実は簡単に作ることができるのです!しかもとても安く!しかもしかも世界中どこにでも手に入りやすいもので!
これは私が作った帯枕たちなのですが(一番上のものだけ比較のため既製品を置いています。)
中身はなんと洗車用のスポンジです。
オーストラリアでもその辺の雑貨屋さんやホームセンター、はたまたスーパーマーケットで簡単に手に入れる事が出来ます。価格も100円から200円位の一般的な洗車用のスポンジです。
これをちょっとチョキチョキチョキチョキと削って好きな大きさに削っていくのですが、柔らかいので工作用のハサミでどんどん切れます。ほんとにそれだけであっという間に素晴らしい帯枕になるのです。
見た目はちょっと悪いので、可愛い布などで包んだほうが良いのですが、包む布のもゴワゴワしたものでやってしまうとそのスポンジの柔らかさが半減してしまうので柔らかめの布で包んであげて下さい。
これをさらにこのように30cmX150cmのガーゼで包んで使用するのです。(適当に縫っててごめんね)しかしロックダウン中と言う事もあり、現在私の手元にいいガーゼが無かったので、前にダイソー買ってあったガーゼを2つつなげて使っています。2つのつなげるとその縫い目から強度が弱くなってしまうので出来れば1枚の長いガーゼを使う事をおすすめします。
また海外の方で日本のガーゼが手に入りにくい場合は、チーズを漉す時に使うCheese Clothと言うものが調理道具屋さんや手芸屋さんで手に入りますので、これが日本のガーゼの代わりとして割と使える事が判明いたしました。
実はこの帯枕、材料が安いだけでは無いんです。お太鼓結びの時にはその良さが分かりづらいかもしれませんが、振袖などの変わり結びなどの時に素晴らしい本領を発揮します。
例えばふくら雀など変わり結びの帯枕の当たる箇所が平面でない場合として、この2つの枕で比較しながら検証していきます。
まずはウチの一番の旧型「スナ170円号」、背中に当たる面が、とても硬い厚紙のようなものでできています。
これがボコボコしたところに当たると旧型スナ170円号ですとその結び目あたりで隙間ができてしまい、どうしてもきつく帯枕の紐を締めるか思いっきりぎゅっとするしかないのです。
そしてこの「新型洗車スポンジ号」、
新型洗車スポンジ号ですとそのスポンジの柔らかさがボコボコ面に入り込み、モニュっとフィットする感じが分かります。
これをガーゼで包むと、ここの引っ張る圧力が全体的に分散されるため、(赤く塗った箇所参照)
帯枕は絶対ガーゼで包むのをお勧めいたします。旧型帯枕ですと細い紐などがあらかじめ付いている場合がありますが、あれは安定しないばかりか線で抑えるため安定しない上に、着ている側にも圧力が1箇所のみにかかるので痛くなりやすく、着る側着させられる側、どちらにもあまり嬉しくない感じです。(赤く塗った箇所参照)
できれば細い紐を使わずに、面で圧力を分散させるガーゼ、(もしくはお好みでストッキングの方もいらっしゃると思います。)引っ張るところが広い面で力が分散されるものを使うのをお勧めいたします。
この洗車スポンジ枕のもう1つの利点は、飾り結びや体型に合わせていろんな大きさに調整して作れることです。コスパも良いので理想の形や大きさに合わせてどんどん作れます。
お子さま用や帯に小さな丸みを作りたいときは小さめの帯枕。どっしりさせたい時は大きめ。
用途に合わせてあっという間に作れます。
海外でも手に入りやすいもので作る帯枕、ぜひお試しあれ!
ロックダウン中の制作作業
3月の中盤よりオーストラリアのビクトリア州がロックダウンいたしまして早1か月以上が過ぎました。
着物業など生活に絶対必要なものでもないしであっという間に仕事もなくなり、ほとんど無職になりました!
食料などの必要なものの買い出しや、エクササイズ目的以外は外出を禁じられ、家族や同居人以外で3人以上で会うことも禁じられ人と会うこともできなくなってしまいました。違反した場合には日本円で10万円くらいの罰金になってしまうのでかなりシビアです。
学校もオンラインでの授業が開始され、子供達とだいたい家で過ごしています。
ずっと家にいてストレスもたまってくる頃・・と言いたいところですが、もう毎日が楽しくて仕方ありません。
だって家で好きなことだけに没頭できるんです。
お金の心配はややありますが、長期の家族旅行に出かけていると思考をチェンジしたら毎日家族でゆっくりコテージにでも滞在している気分で家を楽しむホリデー!と思ってそうなったら旅行中って収入ないのが普通だよね?ホリデーにしか楽しめない事たくさんするぞ!って気分で毎日過ごしております。
イライラ過ごしていたって、楽しく過ごしていたって、どっちにしろ現状出かけられないし、仕事もないんだから楽しく過ごさなきゃ損でしょ?てな感じです(子供達はどう思ってるか知らないけど 笑)
とりあえず今は自分のホームページの内容ををアップグレードするためにレンタルリストの着物のスタイリングを考え直したり、写真を撮り直したりしています。
ロックダウン前に買っておいて正解だったもの、それは3歳サイズのトルソー。
着物を床に置いてスタイリングを考える2Dとトルソーに着させて考える3Dとでは3Dの方が何十倍もイメージが広がる!
そしていつかまた再開できた時の七五三イベントのために被布も3着作りました。仕事の予定もないし、子供の送り迎えの予定もないので1日中制作に没頭できるなんてなかなかそんな機会ないですよ!
まず最初に男児用水玉被布、
モダンな着こなしご希望な方にぴったり。次におよそ100年前の黒留袖をリメイクした作った黒被布
房はまだ買いに行けないので私のピアスのタッセル乗せてるだけです。なかなか日本であってもここまで素敵な留袖に出会う事もないので超自慢の逸品です。
生地はまだしっかりしてたけど、糸はもう流石に100年も経ってるとぶちぶち切れてて、それを解いて中にびっしり綿貼ってあったからそれも出して、水通ししてアイロンかけて仕立ててでなかなか大変だったわ・・
でもそれだけ頑張った甲斐はあるわ。
そしてユニセックスなベルベットの被布。こちらもアンティークの着物によく似合います。
あー!なんて可愛いんでしょう!(自画自賛)
そうそう、私個人的なご提案なのですが、3歳の時には是非被布をお勧めいたします!
といのは着ている時にお子様が楽なのが帯姿よりも被布姿だからです。3歳と言いますとまだまだ場所見知り、人見知り、いやいや期 などと色々ある時期です。その頃は帯より被布の着替えがパパッと済みますし、お子様の不安も多少軽減されるかと思います。
3歳男児に至っては袴は窮屈で動きにくく、多少着替えに時間がかかるため、普段の生活にない事に対するお子様の不安が多くなる可能性がありまして、お子様がなるべく笑顔でいられるようにと被布姿に限らせていただいております。
3歳の袴はないんですか?と聞かれることもあるのですが、ごめんなさい、実はそういう理由からなのです。屋外でのロケーション撮影ですとスタジオ撮影と違い、長時間着ていないといけないという要素もありまして、なるべくリラックスできる衣装で多少暴れても大丈夫な被布をお勧めしている次第なのです。でももしご自宅など屋内の撮影でお子様もあまり不安がらない感じでしたら3歳の袴もご相談していただければ用意できますのでその時はご連絡ください!
でも逆に考えれば5歳や7歳のお祝いではもう被布を着ることは出来ません。この幼い時のお祝いの時にだけ見られる可愛い被布姿、是非楽しんでください!
最後に可愛い師匠の被布姿
腰紐は贅沢な舶来品です。
着物とか帯と言うんは割と海外にもたくさんのKIMONOファンがいるため、それなりに手に入るのですが、着物をナイトガウン的に着る方や帯をテーブルランナーなど家の装飾品として使用される方がほとんどで、ちゃんと和装として「着る」ために購入する方はほとんどいないため、KIMONOやOBIを知ってる方でも 和装小物自体の存在すら知らない方も多く、割とこちらでは和装小物は貴重でなかなか手に入らない舶来品でございまして、腰紐も例に漏れずその1つでございます。
とりあえず、伊達締めや帯板などかなりの高度な(?)和装小物がなかったとしても腰紐が‘何本かさえあればそれなりに「着た」感じにはなるのですが、それも無い状態と言うのがこちらの常なのです。
そのため腰紐が無い状態で着付けを頼まれる状態が今まで幾度とありました。
着物の事をよく知らないほとんどの方が着物は帯で結んで留まっていると思っていて、うちの店でも着物体験で洋服の上から着物をちょっと着てもらったりするのですが腰紐と胸紐2本の状態で(あと帯も簡単に文庫で)「こんなにたくさん結ばなきゃいけないのか?」とびっくりされるので、そのあと伊達締めやコーリンベルト、はたまた帯の上から帯枕や帯上げ、帯締めを締めたら頃には多分ショックで気絶してしまうんでは無いか?と思ってしまいます。
そんな感じなのでジャパンカルチャーデーなどで、自分で頑張って着て来た方が「どうしても着物が落ちてきちゃうから直してくれ」と私の所に駆け込んで来て、見ると着物の上から帯をぐるぐる巻きにしてなんとか帯の端を中に入れ込んでギリギリ着物が留まってる状態だったので直してあげようと着物を脱がせようとしたら紐1本すらなく 中にはブラとパンツしか履いて無い状態で直すにも直せず本当にドキマギしたこともありました。また「着付けしてくれ」と依頼してきて、「こちらに全て揃ってるから大丈夫だ」と言われて聞いてみたら帯と着物しか無かったってのもあります。
もう「着物が綺麗に着られない」とか私からしたらかなり高度な悩みで、まず着るために必要なものがないというのがこちらの悩みです。
本当にせめて腰紐、されど腰紐なのです!
そんな現場をなんとかその場にあったもので乗り切って来たアイテム集!(画像はとりあえずのこんな感じというイメージです)
まず、ギフトラッピング用のリボン
これはツルツルしてかなりおすすめしません!笑 でもかわいそうだと思ったおばあちゃんがこれでも使いなと用意してくれたプレゼントリボン。無いよりマシで苦戦しながら乗り切りました。
次に毛糸しかかなった編!これも無いよりマシ!プレゼントリボンよりもかなりマシ、
毛糸の場合は3重4重くらいにすればなんとかなります。
次にジュート紐しかなかった編、これも3重4重くらいにするとグリップが効いてなんとか乗り切れます 笑。
そしてそして、一番のおすすめはこちらです!
今でも大量の人数を着付けしなければいけない時はこれを使っています。
コスパ、使いやすさ、海外での手に入りやすさ どれを取っても◎です。
まずはリサイクルショップに向かいます。オーストラリアではOP SHOPというリサイクル衣料や雑貨を売っている店が至るところにありますのでまずそこに向かいます。
ベッドシーツコーナーに行ってください。
そこに綿100%の使い古してあって安くて薄いフラットシーツがあると思うので1つ買います。安っぽければ安っぽい方が使いやすいです。 ぶ厚い高級シーツはおすすめしません。最低でも1辺の長さが2m以上か確認してください。
先ずは隅っこの縫い目を切り落とし、2〜3センチ間隔で切れ目を入れビリビリ裂いて行きます。最後にちょっと出て来た糸を切って処理します。
5ドルくらいのシーツで何十本も紐が取れます。
このシーツ腰紐、いいグリップが効いて本物の(?)の腰紐に負けず劣らずいい仕事します。海外で急に何人もの人に浴衣などを着せなくてはいけないシチュエーションがある場合、この方法は有効です。
コスパもいいので、腰紐を使って何十人もの人を着付けてそのまま着て帰られたらえらい出費になりますが、ユーズドシーツならそこまでお財布が泣くこともありません。
普通の出張着付けでもお客様のお手持ちの和装小物でと言われて行ったら腰紐が少ない場合もありますので、これなら突然の追加料金をお客様に請求することもなく応急処置できます。
是非、海外にいる方で何人も浴衣着付け頼まれた方、参考にしてみてください。
あ、あと、国によってはすごいダイナマイトボディーの横幅の大きい方が多いケースがありますのでその場合は3mくらいの薄い綿の布を裂いて使ってみてください!
セルフブランディングという生き方の覚悟。
私は美輪明宏さんが大好きです。
信仰している宗教はなんですか?と聞かれたら「美輪教です」と答えるかもしれない程彼女(彼?)の存在感が好きです。
そんな彼女の名言
「お洒落とは
「これでいいのよっ!!」
と強烈な気迫でするもの。
本当にお洒落な人は、
自分自身がブランド。
他人のブランドにしがみつく必要はない。」
もう1つ。
「みんながブランドになる可能性をもっているのよ。
自分がブランドになれば、
ブランドものなんて邪魔でしょうがない。」
特にこの2つが大好きです。
よくうちの店で聞かれるのは「私に似合う着物はなんですか?」とか「私に似合う色はどれですか?
そんで私はよく聞き返します「それではこの中であなたが着たいと思う着物はどれですか?」
確かに肌や髪の色で似合う着物の色はあるのは確かです。 でも普段黒の洋服で固めている人にいきなりはんなり桃色の着物が似合うと勧めても正解なのかもしれませんが、でも絶対将来タンスの肥やしになりますよね?それ だって後後それ見てテンション上がんないんだもん 笑。
それよりも私は着ていて気持ちが上がるもの、家に帰るなやいなや、その買い物袋を開けて買って着たものをうっとりと眺め、鏡を前にコーデを楽しみ、次のどのお出かけで着ようかしらと想像したくなる物をお勧めしたいのです。
はっきり言って最初は似合わないという人もいるかもしれません。実際本当に似合わないかもしれません 笑。
でもそれでも同じスタイルでずっと着続けていたらその人のスタイルになるのです。ちなみに自分は客観的な観点から見るとはんなり淡い色が似合う肌ですがご存知の通りほとんど着ません。だってテンション上がんないんだもん。
林家パー子だって似合う似合わないの次元を超えてピンクを着続けることによって自分自身が唯一無二のブランドになるわけです。
なんか日本の雑誌を見ていると「褒められ」とか「モテ」とか人からの評価を気にしすぎているばかりに自分のコアになるセルフプロデュース力が揺らいでしまっているような気さえしてしまうのは私だけでしょうか?
確かにマナーを重んじる場所ではこれは必要なことですが、それ以外の普段のおしゃれではまずはブランド名や「年甲斐もなく」という言葉からちょっと離れて自分をワクワクさせてくれるコーデってなんだろう?って考えてみても良いんではないですかね?
死ぬときに後悔すること第4位って
自分のやりたいことをやらなかったこと
耐えて忍んでガマンして、いまわの際になって初めて、自分に嘘をついて生きてきたことに気づく。
だそうですよ。
自分に正直に生きましょう。
ちなみに第1位は
愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと。
だそうです。
これを読んでくださった皆様、本当にありがとう。
既製品以上の手抜きアイテム 帯板(前板)編
当たり前といえば当たり前なのですが、メルボルンではアンティーク着物屋さんなどを除いて、呉服屋や和装小物専門店などはありません。
あ!帯枕が足りない!とか言っても直ぐに和装小物店に駆けつけて新調するなんてことができないわけです。
マニアックな和装小物が欲しいとなったら日本に行った時に買うか、オンラインで購入するしかないために時間がかかります。
というわけで、こちらに住んでいる間に普段の生活で手に入るもので何か和装小物に代用できるものはないか?といつも目を光らせているのがくせになってしまいました。
その中で見つけたお役立ち小物をちょっとづつ紹介していきたいと思います。
正直、既成の小物よりムッチャ使いやすかったりするのでほとんど和装小物は買うことはなくなりました。
今回は帯板編。
帯板(もしくは前板)ってのは着物着る女性にとっては定番アイテムだったりするのですが、知らない人からしたら「何ですのん?」のミステリーアイテム。
ウィキペディア先生のよると
帯板(おびいた)とは、和服を着用する際に帯の形を整えるために使う小物。別名:前板。
帯を締めたときに前帯にしわが寄って見苦しくならないように、また帯の張りを出すためにも使われる道具である。帯を締めるときに前面に挟み込むか、帯を締める前に長じゅばんの上につけて使用する。[
厚紙などを芯に布を張って作る板状の小物で、プラスチック製のものもある。幅、長さは前帯に隠れるサイズであるが、種類があり、大人の手のひらに余るぐらいの大きさの女児用のものから、帯の前面全体を抑えられる大きさのものまである。
1929年ごろ名古屋帯が商品化され、その後、芯を入れない八寸名古屋帯も考案され、これらの発展とともに帯板が生まれたといわれている。[
近年はレースが接着されて折り返して帯の縁から見せられるものも登場、着付けの補助具から装飾品のひとつになりつつある。
だそうです。
つまりこんなもの
これを帯の間に滑らせてスッキリぴっちり着姿を仕上げるアイテムなんです。
これもなかなか私こだわりがありまして、前にも話した、補正バリバリの鉄の寸胴の戦闘服には大きめの市販の帯板でいいと思うのですが、カジェアルな装いにこれを使ってしまうと、いい感じで力の抜けた着姿にならないのですね。かといって帯板なしで帯締めぎゅっと閉めると帯にしわがよって嫌だわ、ってな感じでちょっと軽めのものが欲しいわけです。つまりはスタイルによって使い分けるわけです。
まぁ、お菓子の箱などをそれなりの大きさに切って使うのもよしですし、でも一番おすすめなのがこれです!
このオーストラリアならどこでもある大手スーパーのグリーンバッグの底板。これを12センチくらいの縦の長さに切ります。横の長さはそのままで。
これが厚さ、軽さ、入れやすさ、コスパ、帯の仕上がり全てをクリアした素晴らしい帯板になっちゃうんです。これに出会ってから普段の私の着物のお出かけは市販の帯板が嫌になってこればかりになりました。是非オーストラリアにお住まいの方は試してみてください。
あと次に携帯用帯板、私、旅行の時など着付け道具を1つのポーチに納めないと忘れ物しがちなので全て1つに詰めて入れたいんですが帯板って小さいポーチに入らないんですよ。でかいから。
そこでこの前衿芯編で出てきたビニールシートの登場です。衿芯5本くらい取ってもまだかなり余ってると思います。厚さは 0.75ミリ〜1ミリがいいかな?それを好みの帯板の大きさに切ります。
それでくるくるっとするわけです。 ビニールに密着性があるのでくるくるのまま留まっててくれます。
これならポーチに入ります。
あと余談ですが、アンティークの着物を帯を幅広に昔っぽく着せたい時は帯板入れないでちょっと体のラインを見せながらクチャってシワが寄っていた方が美しいです。
着物の着姿というのは全くシワが寄っていないのが美しいのではなくて、どこのどのラインとシワを表現するのが美しいかと考えて行くと帯板や補正の考え方が変わってくると思います。補正も帯板もなければいけないものではなくて、自然な着姿を表現したい時はむしろない方がいい時もあります。
これは洋服の時、カーブを強調した補正下着を着て、美しく見えるドレスなどのラインの服もあれば、普通の下着でゆるい感じの方が美しい着姿の服の場合があるのと一緒です。
というわけで帯板編でした。
既成以上の手抜きアイテム 衿芯編
当たり前といえば当たり前なのですが、メルボルンではアンティーク着物屋さんなどを除いて、呉服屋や和装小物専門店などはありません。
あ!帯枕が足りない!とか言っても直ぐに和装小物店に駆けつけて新調するなんてことができないわけです。
マニアックな和装小物が欲しいとなったら日本に行った時に買うか、オンラインで購入するしかないために時間がかかります。
というわけで、こちらに住んでいる間に普段の生活で手に入るもので何か和装小物に代用できるものはないか?といつも目を光らせているのがくせになってしまいました。
その中で見つけたお役立ち小物をちょっとづつ紹介していきたいと思います。
正直、既成の小物よりムッチャ使いやすかったりするのでほとんど和装小物は買うことはなくなりました。
今日は衿芯編。
衿芯って何か知ってます? 着物を着る人にとってはおなじみなアイテムなんですが着ない人からしたらなんやそれ?のマニアック小物。
女性が着物を着るときに首の後ろの衿が丸くカーブしてるんですけど、そのカーブを出すために襦袢と呼ばれる着物の下に着てるものの衿に差し込む細長い板状のものなのです。
これね。
衿芯、緊急時には新聞紙などを細くバイアスに折って代用したりしますが、ベコベコするし、間違えてそのまま洗濯しちゃったら大惨事になるので極力このては避けた方がいいです。
私はこの衿芯にかなりのこだわりがありまして、着物のスタイルによって衿芯を替えています。厚さ、柔軟性など割とこだわりがあります。
まずは銀座のママさん的攻め着付けや新郎新婦のお母様が着る留袖などには厚めで硬めの芯を使います。補正ガンガン入れて鉄の寸胴のコーデには硬いやつ。
そして一番よく使うのがちょっと抜け感がでる薄めで柔らかめの芯、これは普段着から浴衣の掛け衿に差し込んで浴衣の衣紋を整えるときにも使えます。自分自身にはフォーマルの時にもちょっとクタリと着崩した感じに仕上げたいのでこの衿芯です。ちなみに補正はゼロです。
この衿芯代用品はホームセンターに売ってます。
ここです。
中華料理店とかのテーブルに掛けられてるようなビニールシート。
好みにより0.5ミリから0.75ミリがオススメです。
これを細長く切るだけです。
こんなで
こんなで
こんなです。大体80センチの4センチ幅です。
わかりやすように黒の線ちょっと残してますが、実際は残らないように切ってね。
この芯がね・・やばいです。めっちゃいいカーブ出すんですよ。もう市販の衿芯に戻れないレベル。 いい意味で気合が入ってないカーブといいますか。
張りと柔らかさとコスパの三拍子です。1メートルも買えばめっちゃ取れますのでお友達と分けっこして買ってもいいよ!しかも世界のありとあらゆる場所で手に入りやすいんです。
ホームセンターに行かれる機会がありましたら是非チェックしてみてね!
Modest Fashion Runway での着物デモンストレーション
ちょっと前のことになりますが、2019年の Melbouen Fashion Week の一環で今年からModest Fahion Runwayがメルボルンで開催されることになり、その中で Kimono Stylist として何かしてもらえないだろうか?という素晴らしいオファーをいただきました。その中で今回は振袖の着付けデモンストレーションをさせていただきました。
Modest Fashionとは辞書によるとこんな感じです。
過度な露出や肢体の線(ライン)が見えるような装いを控えるファッションスタイルの総称。モデスト(modest)は「慎み深い」といった意味の英語表現。主に宗教上の規律から肌の露出が控えられるムスリム等によって親しまれている。
Vogue でもこんな記事がありました。
https://www.vogue.co.jp/fashion/trends/2018-11-07/modest-fashion/cnihub
確かに宗教やその国のバックグランドからいろんなファッションのあり方があっていいはず、このマルチカルチャーなメルボルンに今までなんでなかったの?と思ったりもします。
その中でKimonoもModest Fashionなのか?という疑問もあったりしますが、露出がかなり少ないという意味ではそうなのかな?とも思ったり・・。
その辺は個々のの考え方だったりもするかもしれませんね。
私個人の意見では、今では着物で肌を沢山見せるファッションも沢山出てきており、それはそれで1つのあり方なので「アリ」ではあると思うのですが、肌の露出面積が多くなる=もっとセクシーに見える という意味では「NO」
だと思っています。覆っているからこその色香というのもある。というのが私の意見です。
これをお笑いに例えると、小学生の笑いのレベルとしては「おしり!」とか「うん◯!」と言っていればそれで笑えるかもしれません。とにかくわかりやすい。でも大人がそれ聞いて面白いか?って言ったらそうでもないですよね。
でも落語はどうでしょう?これはある程度知識がある人しかその笑いのセンスがわかりません。 そう色々学や経験を重ねた人にしか分からない笑いもあるように、着物の着方もそのセンスが上級になる程そこにある程度の「品」がる方が色っぽいと感じるようになると思うのです。それは年を重ねていけばいくほど覆うという「品」のメソッドを若い頃と違う色香に変えていけるストラテジーだと思っています。
そう言った意味ではmodest Fashionなのかな?
ここでの控え室はほとんどがイスラム圏の方々のデザイナーさんたちのファションランウェイの支度をするモデルさんとヘアメイクさんでごった返しててアジア人は私とヘアメイクのゆみさんと私のお願いしたモデルの久美子さんの3人だけでした。でもそこの場所での経験は本当に意味のあるものでした!
控え室だから聞ける本音トーク。今までイスラム圏の女性たちに聞きたかった「そのスカーフの中身どうなってるの?」とか「ヒジャブは彼女たちにとってどういうものなのか?」という聞いていいのか失礼なのか?ということさえわからなかったことが素直に聞けたり、逆に彼女たちからしたら着物の下は一体どうなっているのか?というミステリーが知れる、まさに控え室こそがファションの文化交流そのものでした。
今回のモデルはインスタとFacebook で公募させていただいた中で応募してくださったくみさんにお願いしました。
私はデザイナーではないので自分のデザインしたもののランウェイは出来ないけど着付けデモンストレーションならできるよという提案を主催者側に伝えてあったので、今回は振袖着付けから帯結びまでのデモンストレーションをしました。Modest Fashion の企画なので最初から中じゅばんを着て、振袖も肩に羽織っての登場です。
ここでまぁ日本人にはおなじみの着付けなのですが、ここに来たほとんどの観客の方は着物を着るのを生まれて初めてみる方ばかりです。イスラム圏の女性が大半です。とにかく「New」なことばかりですね。その辺がちょっとメルボルンの面白いとこだったりするんです。一体彼らの目に着物の着付けはどういつったんでしょうか・・。興味あるけど今となってはミステリーです。
その着付けのあとちょっと司会者との掛け合いトークがあって私のショーはあっという間に終わったのですが、とにかくいい経験をさせていただきました。
このショーの後、1人の女性のことが頭をよぎりました。
彼女は私がオーストラリアに移住して来て間もない頃、同じ英語学校に通っていたクラスメイトの女性です。
彼女はイスラム圏からオーストラリアに移住して来た方で、いつも頭にヒジャブを巻いていました。体もラインが目立たないゆったりとした衣服を纏っていました。でもある日休み時間にこっそり私にだけ家にいる時の彼女の写真を見せてくれました。それは私でも着たことが無いようなミニスカートに肩まで露出のあるシャツを着た彼女。彼女曰く、親密な関係の女性だけの閉ざされた集まり、親と旦那さんにだけはこの格好をしている事を見せることは許されるそうです。
彼女は結婚していたので家では多分こういう格好でいるんだと思うんですね。
んで彼女曰く「私は私の旦那さんだけの特別なプレゼントみたいなものなの。いつもは綺麗にラッピングされてて愛する人だけがそのプレゼントの中身を見ることができるの」
なんかその考えすごいなとちょっと感動したのを覚えています。
隠れているからこその美しさ、中を見ることができるのは本当に愛してくれた人のみってなんかすごく美しく無いですか?
なんかそれってちょっと日本人の私としても忘れかけて来た色香なんだと思うと、そう言った文化が今尚存在するModest Fashionっている意味とても崇高でセクシーなファッションなんだと思ったりもするわけですね。
というわけで今回助けてくれたヘアメイクのゆみさん、モデルの久美子さん、どうもありがとう!
着物は誰でも初日で着られる
8月は毎年一番暇な時期なのですが、ありがたいことに今年は色んなイベントに呼んでいただき、なんだかバタバタしております。
もうすぐなんだかんだで七五三撮影イベントの準備もしなきゃであっという間。
今日はクライアントさん待ちの時間が出来たので、またブログを書けます!
シティでコーヒー飲むのは大体ここ、ラーメン屋とカフェは一度居心地がいいと感じたら浮気はあまりしません。
カフェ文化で有名なメルボルンですが、私はそこまで舌が肥えていないので、コーヒーの味より居心地重視です。
有名カフェともなると店員もお客さんも殺気だっているので、そこまでして美味しいコーヒーにありつきたいと思わない私です。 ちなみにラーメン屋さんも並んでまで食べるの苦手です。
というわけで今日は「着物を着る」ということについて自分の考えをお話しします。
私は自分で着物を着るようになって20年以上経ちましたが、今になっても「正解の着付け」が何なのか分かりません。
それ故に、なかなか着付け教室をお願いされても一歩が踏み出せないままいるのです。
教える側が正解をわかってないのに、教わりたい人にどうやって教えたらいいかわからないからです。
だって大体みんな「着られる」んですよ。 本当に、誰に何も教わらなくても。
何も見なくても。
みんなまずそのことをわかって欲しい。
マジです。
今そこに着物があったらもうその瞬間に着られます。
着物を着るだけの教室なんて必要ないです。
今から文章で書きます。
まず羽織った後、右手にある方の袖に右手を通します。
左手にある方の袖に左手を通します。
まえがピラピラしてるので左右に回します。 適当なひもをウェストに回し縛ります。
これだけです。 バスローブと何ら変わりはありません。
これが「着物を着る」
という事です。
でも何で皆さん着られないというのか?
私の勝手な考えですが皆さん「着られない」のではなく「今の流行の形に着物をスタイリング出来ない」という事ではないんでしょうか?
皆さんが「着たい」と言ってるのスタイリングレベルって、
襟元はじゅばんの衿が耳下から少しづづ見えて、正面の中心で数センチ半衿が見えるように重ねて、胸元はすっきりと、衣紋は握りこぶし1つ分空いていて、
背中は無駄なしわはなく、おはしょりは帯下から7、8センチ見えててすっきりと、裾線は床からほんのちょっと上がる程度で
右前左前が決まってて、お太鼓結びは左右対称すっきりと、帯揚げも帯から少し顔を出してる程度ですっきりと、もう色々すっきり etc… etc…
これって着るっていうよりホント「スタイリング」ですよね?しかもここまでできてないと「着られない」って言うのってかなり着るだけのレベル高くないですか?
着るってさっきも言ったけど袖通して前がピラピラしないようにするだけですよ!江戸時代前期までは着物もそんなに長くなってなかったから庶民は本当にそれだけだったと思います。ただ、江戸時代後半になって着物が裾ずっちゃうくらい長くなちゃったから面倒さくなちゃった、もっと言えば着付け教室がチェーン展開して着物の着方を一定のルールに押し込めてからなんかおかしいことになって来ちゃったです。
で、着付け教室って着るための学校とおもいきや、着物のマナー学校も含んでいます。なので「この場にはこの着物は合わない」とかまで入ってます。
いや、合ってます、それは合ってます。着物によって着て行っていい場所とやめたほうがいい場所があるのはわかるけどそれはもう「着る」と関係ないですよね?
だったら着たいだけの人の「着る」場所と「着物スタイリングマナー教室」と分けなきゃだよね?
それより幾らか着付けるようになって来たら、自分で「自分らしい着付け・スタイリング」を研究していきましょう! おはしょりがぶかぶかでも美しく見える人もいます。衣紋が全然詰まっていても美しく見える着姿もあります。
合わせ方も経験です。
でもそれはなぜそうなのか?と言ったら自分のスタイルを貫いているからだと思います。 貫くにはそれなりに経験と研究があってこそです。その経験と研究は着てこそ身につきます。Youtubeでもいいから見て、勉強して着て着て着まくるんです!外にでる勇気がなかったら家の中で着まくる!!
そのうち5年10年とするとなんか分かってきます。20年経った私もなんとなく自分のスタイルは分かってます。でもまだ正解ではありません。
ばあちゃんになって死んだ時までも正解はないかもしれません。でもそれだからこそおしゃれは楽しいのです!
コーディネート力もそう
洋服だって同じ デニム生地だったら結婚式に着て行くの難しいとかジャージでパーティーには行かないとか洋服だったらわかるドレスコードも着物にはあります。 着物が難しいんでなくて洋服だって難しいけどみんなもう洋服の合わせ方は割と身についているから簡単に思えるだけです。おしゃれを楽しんでこそ身につくことは大きいです。
そう、必要なのは「着替え力」でなく「スタイリング力」なのではないかと。
お洋服ですと3次元なのでもう形はできてるわけです。なのでスタイリングというのは服と小物の合わせ方だけなんですが、着物は2次元なので着物と小物の合わせ方だけでなくどのようにフィッティングして行くかというところまでスタイリングなのです。
そう、その布をどのように持って来て、どこで縛ってどう見せるかというのもスタイリングなんですよ。
そしてスタイリングの正解は1つではないはずです。100人いれば100人のおしゃれがあるように100人いれば100人の着付けがあっていいはずです。同じ着物、同じ帯、同じ小物であっても 補正はするかしないか、半衿をたっぷり見せるか、衣紋を抜かないか抜くか、帯揚げをたっぷり見せるか見せないか、帯締めを帯のどの位置に置くかなどで表情が変わります。
なので着付け教室でこう言われたからこれが絶対の着付けの正解、そこから形がずれたら「着崩れてる」=いけない事ってなるの
ってなんかうーーん・・って思っちゃう。
いや、中居さんとか着物が制服の場所ならいいと思うのですが、それ以外の場所のおしゃれかどうか?ってもっと自分で考えるものですよね?
はっきり言って私は右前か左前かのルールですらどうでもいいくらいの考えなので(今の時代反対にしてると死人とか不吉とか言われますが、実はそれもそうなった深い歴史があってそれを知ってしまうと、今のご時世右前と左前も実はどうでもいいじゃんとなってしまうのですが、それを出すとこのご時世荒れそうなのでやめときます。気になった方は「右前 歴史」でネットで色々検索してみてね)
んで話は逸れましたが、んじゃ「着付け教室」って必要ないの?と思いきや、
私はスタイリング力の高い先生について教わるのは有益だと思います。
スタイリング能力の高い先生を見抜くにはインスタや雑誌、ウェブでチェックして
先生そのものが「うぁおしゃれ!」と単純に思うくらいかっこいい。
その生徒さんが素敵。
とりあえず、あの人たちみたいになりたい!ってところを探すといいと思います。目標が定まりやすいです。
というわけで、私の着物を着るという考えについてでした。